「人の心は相を作って参ります。そして、相は人の運命を変えて参ります。」 家相、地相、人相、手相、墓相、印相など、いずれも「相」というものには、過去=現在=未来への運命の流れが暗示されております。特に、毎日生活している住まいや土地には、そこに住んでいた人々や遠い祖先の歩みが「一つの相」となって現れて参ります。また、その相には必ず「因果関係」が存在しており、住む人々によっても「相」は大きく変化してきます。将来の繁栄と安らぎのために、現在現れている「相」の特徴を知り、将来に向かって「良き因」を作る心がけが何よりも大切です。「良き因」はやがて「良き結果」を生み出していくことは、自然の哲理でもあります。 当山創建(約八百年前)以来、一子相伝秘法として伝えられてきた四神流九疇分野法ですが、現在もなお、家元相承として残されております。現代においても極めて科学性・合理性に富んでおり、自然の理に乗った不変的な家相学ともいうべき秘法であります。 今から約三千百年前、中国の周時代に易学と共に生まれ、随・唐の宮中、都市計画の占術として利用、大成されました。日本へは飛鳥〜奈良時代に、遣隋使又は遣唐使によって伝来されたと言われており、当時の飛鳥・奈良・平安(京都)の宮中や都市計画に採用されたと伝えられております。 約一千三百年前、現在の京都の基礎(平安京)が作られたわけですが、当時、車社会など全く予想もされなかったはずなのに、碁盤の目のようにしかれた大通りは、一千年強を経過した今日でも、四車線・六車線としてそのまま活用されております。長い伝統と近代的文化の繁栄が今になお見られ、この都造りの基本が当山に一子相伝されてきた家相・地相であります。 四神とは、かの有名な高松塚古墳の壁画に描かれている、青龍(せいりゅう)・朱雀(すざく)・白虎(びゃっこ)・玄武(げんむ)を示し、各方位(東・南・西・北)の守り神として、太古の昔よりあがめられてきたものです。 この家相法にはある特徴があります。一枚の平面図の上に、それを書かれた方や、建主・業者の過去・現在・未来の運勢上の流れが自然に現れたり、また、どんな凶相であっても、図面上で修正しておくだけでも凶相が吉作用に変わるという妙味もあります。どなたにでも極めてわかりやすく、自然の運行に沿った家相法です。 |
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