童話の扉
   



 No.1〜No.5までの作品 


第五回目
         くまのアーネストおじさん  
ふたりでしゃしんを
  
 作・絵:ガブリエル・バンサン 
ブックローン出版
作者紹介
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☆ 簡単なSTORY ☆

           アーネストおじさんが、買いものに           
出かけた時、セレスティーヌはアーネストが
いつもかぎをかけている ひきだしが気になって
そ〜っとのぞきみします。
そして、見たことのない写真を発見します。

アーネストの赤ちゃんの頃の写真を
かわいいと思って見ていると、
もうひとつの袋に入っているのは
自分の知らない、かわいいしろねずみの
女の子がたくさん写っていました。
それなのに自分の写真は一枚もない・・

悲しくなったセレスティーヌは
泣きながらそのことをアーネストに言います。
アーネストはやさしくセレスティーヌを抱いて
その写真の話しをしてくれます。
そして、セレスティーヌと一緒の写真を撮りに
写真やへ行きます。

〜 ここが好き 〜

やさしいアーネストおじさんを、
ひとりじめしているつもりのセレスティーヌ。
見たことのない写真のしろねずみの女の子に
ちょっとだけジェラシーを感じるセレスティーヌ。
きちんとアーネストの昔の話しを聞き
納得し、今度は二人の写真を撮りに行きます。
シリーズものですが、表現がとてもやわらかく
セレスティーヌの少女らしいジェラシーも、とても可愛らしく
作者の描く絵が、ほんとうに可愛らしい作品で
見ているだけでも優しくなれそうです。




第四回目
          きつねとぶどう      
 作:坪田譲治 
白泉社・大人になっても忘れたくない名作絵本 
絵:いもとようこ
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☆ 簡単なSTORY ☆

山の中のきつねのすで、きつねの子がないていました。
おかあさんぎつねは、おいしものをとってきてあげるから
まっていなさいといいます。
でも、なん時間まってもおかあさんは
かえってきません。

おかあさんは、村へ行って
ぶどうをひとふさとってこようと三つの山をこしました。
そして、こぎつねのためにぶどうをひとふさ
とって、口にくわえていそいで山にもどります。

こぎつねがおそろしいワシなどにさらわれなかったか
心配していると、そばで犬のこえがきこえました。
おかあさんは大きなこえで「にげなさい」とさけびます。
こぎつねは、なんとか逃げ出しますが
それっきりおかあさんはかえってきませんでした。

山の中をさまよいながら
大きくなったこぎつねは、昔おかあさんとすんでいた
すの近くへやってきて、「こんなところに
ぶどうの木があったかしら?」と思います。
ふと、おかあさんがいった「おいしいものをとってきてあげる」
ということばを思いだし、そこにぶどうがなっているわけをさとります。
そして、「おかあさん、ありがとう」といいました。

〜 ここが好き 〜

身の危険をかえりみず、自らを犠牲にして
子ぎつねを助けたお母さんぎつねのかぎりない愛。
悲しいお話しですが、最後にお母さんぎつねの化身ともいえる
ぶどうの木にめぐりあい、おかあさんぎつねを
思いだし、感謝するという綺麗なストーリーに
なっています。


第三回目
        ねずみくんのひみつ  
 作:なかえよしを 
ポプラ社・絵本のひろば 絵:上野紀子
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☆ 簡単なSTORY ☆

だれでもひとにしられたくないこと
ありますよね。
ときどき、ねずみくんはきもちよさそうに
はなをほじったりします。
ある日、そのひみつを
大好きなねみちゃんに見られてしまいます。
おしゃべりなねみちゃんは、あひるくんにはなしました。
ところが、あひるくんは花をほっていたと思いこみ
それをぶたくんに伝えました。
ぶたくんはまたそれをうまくんに伝えます。
うまくんはぞうくんに、ぞうくんはねずみくんに
ねずみくんはねみちゃんに
ねみちゃんが、あひるくんに伝えた頃には
ぞうくんが、はなをクルクルまるくしている事になっていました。
それをきいたあひるくんはねずみくんに
はなをほじってるんだって?といいます。
ねずみくんはなぜ知ってるの?
とおどろきます。

〜 ここが好き 〜

これは理屈ぬきでかわいい作品です。
子どもが小1ぐらいの時に学校の図書館で
見つけてきてから、シリーズものを奪い合って読みました。
シリーズ化されている作品で「ねずみくんのチョッキ」
「ねずみくん、ねずみくん」などたくさん楽しめます。
絵をながめているだけでもかわいいのに、
どこか笑いをさそうようなお話しに、
ほのぼのさせられます。




第二回目
        てぶくろをかいに  
 作:新美南吉 
講談社・おはなし絵本 絵:柿本幸造
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☆ 簡単なSTORY ☆


さむい冬が、きつねおやこのすんでいる森にも
やってきました。
ほらあなから出た子どものきつねははじめて見た雪の
まぶしさを、目になにかがささったと思いました。
雪がめずらしい子どものきつねは、たくさん雪あそびをしてほらあなへ
戻ると手がとても冷たくなっていたので
かあさんぎつねは、ぼうやの手にあうてぶくろを
かってあげようと思い、夜、町まででかけました。
かあさんぎつねは前に人間に、ひどい目にあわされたことがあったので
子どものきつねの手の片方だけを、人間の手に変えてあげ
こっちの手をだしなさいと注意します。
子どものきつねは、ぼうしやを見つけて言われたとおりに手を
出しますが、まちがえてきつねの手をだしてしまいます。
でも、ぼうしやさんは、きつねの手にあうてぶくろを売ってくれます。
かあさんぎつねは、子どものきつねの話しを聞いて
驚きながらも、少しだけ人間がいいものだって思えました。


〜 ここが好き 〜

子どものきつねが雪をはじめて感じたときの
表現が、とてもすてきです。
まちがえてきつねの手の方を出してしまうところもとてもかわいらしくて、
にんげんはこわいというかあさんぎつねに聞いたことも
てぶくろを買えたことでにんげんはこわくないと思えます。
かあさんぎつねのやさしい愛と人を信じることを
おしえてもらえます。




第一回目は私のお気に入り作品です。
ずーっとずっとだいすきだよ
(I’LL  ALWAYS  LOVE  YOU)

ハンス・ウイルヘルム


☆ 簡単なSTORY ☆

ぼくは、エルフィーという犬をかっていました。
エルフィーとぼくはいつも一緒でした。
毎日一緒に遊んで、エルフィーをまくらに眠りました。
時々、悪戯もするけど家族もみんなエルフィーを大好きでした。
でも、ぼくがどんどん大きくなっていくとエルフィーは
年をとって寝ている事が多くなりました。
ぼくは、寝る前に必ず「エルフィー、ずーっと、だいすきだよ」
っていってやりました。
ある日、悲しい別れの日がきました。
家族は泣きながらエルフィーを庭に埋めました。
でも、いくらか気持ちが楽でした。
それは、毎晩「ずーっと大好きだよ」って言っていたから。。。
いつか、また生き物を飼う時がきたら毎晩言ってやるんだ。
「ずーっと、ずっと、だいすきだよ」って。


〜 ここが好き 〜

相手が人間であろうと動物であろうと、
愛する気持ちに変わりはなく、その愛するものに心から
「愛している」と言える事のすばらしさ。
いつか必ず誰にでも訪れる死というものに対しても、
ただ嘆き悲しむのではなく、一生懸命愛したという思い出が
いつか悲しみをも癒してくれるというコンセプト

大好きなことばです。
「ずーっと、ずっと、だいすきだよ」
あなたも、愛する人達に伝えてみませんか?