8回目

2003年3月24日(水)

『安代・・・ではなく二戸市から』

毎回このページの書き方を忘れてしまう。

書き方というか、このページの作り方。
ホームページビルダー7を使っているんだけど、このホームぺじビルダーというソフト自体の使い方は難しくはないと思う。
でもこれが、1年に何回かしか使わないもんだから、このページの作り方、具体的に言うと壁紙がなんだったかとか、文字の入れ方と大きさ、あとリンクのつけ方とかを完全に忘れてしまう。
だものだから、使うたびにガイドブックを見ながらになって、大変面倒。
しばらく使うと、思い出すんだけど。

前回は、去年の秋になるが、安比高原を通って岩手県の安代町というところで終了。
思えば、さびれた駅だった。
どこもかしこも埃が積もっているような、あまりきれいとは言えない駅であった。
山崎豊子の本はもらったけどね。
山崎豊子はおもしろいとは思ったけど、やはりあんまり趣味ではないジャンルなので、その後は読んでない。

ホントは、その駅から十和田湖に行って、そこから青森市を目指すはずだった。
しかし、一冬考えた。

その結果、ちょっと路線を変えることに。
理由は、そのルートが交通の便が悪いこと。
十和田湖までは、列車が通っていないし、バスの本数も少なそうなことが問題。
したがって、ルートの途中で夕方になって歩くのをやめると、そのまま路頭に迷う危険がある。
青森までの距離は、4号線を使うより近そうで良かったのだけど、短期間で少しづつ歩く人間にとって、交通の便が悪いことは大変困る。

そんな弱気でいいのか、と思う人もいるかもしれないけど、夕方になって泊まる所も無く、交通機関も無いと、ホントに困る。
田舎の方だと、こんなこと普通に起こりうるし。

というわけで、女川→小牛田に続いて、今回もずーっと右側に平行移動。
岩手県二戸市から4号線を使って青森を目指すことにした。
安代から完全に平行移動すると、実はもう少し下の方から出発することになると思うので、ちょっとズルをしたことになるのだけど、そのちょうど平行移動した先は奥中山駅というところで、スキー場などがある所で、まだ雪が残っているらしい。そういうわけで、二戸からにさせていただく。

私「いいですね? 」
私「はい、いいです」

今回、二戸市から出発する、もうひとつの理由。
盛岡までJRで行ってみると、そこから先は前回書いたように、いわて銀河鉄道という私鉄の路線になる。
盛岡-八戸間のJR東北線は、新幹線のみの路線なのである。
きっとこれはJRが、新幹線に多額のお金を掛けたため、もうからない在来線を維持できなくなったためと思われる。
「新幹線作ったんだから、在来線は地元で面倒見てね」という話があって、地元各自治体と企業が「じゃあしょうがないから、その部分は3セクにでもするか」という話があったのではないかと推測する。
青森県に入ると、在来線は青い森鉄道と名前を変えるけど、ようするに仕組みは同じ。これも私鉄。

盛岡−八戸間は、新幹線は沼宮内駅と二戸駅に止まる。
盛岡から二戸駅に行こうとすると、いわて銀河鉄道と新幹線のふたつの選択肢がある。
銀河鉄道は、2000円だがボロボロの客車に乗って40分。新幹線は3000円だが、新品の車両で20分。
そりゃ、新幹線を取るよ。
青春18きっぷは、どちらの路線も使えないわけだし。
わざわざ不便な銀河鉄道にのる理由は無い。お金も節約にもならんわけだし。
だから、普通に考えると、盛岡の先は、どうしても二戸まで行ってしまうわけなのだよなあ。
そんなわけで、わたしは今回、二戸から出発するのである。

今回新たに導入したものは・・・
ウインドブレーカかな。なにせ、まだ3月だから。寒いからね。
あとは特に無いか。


『二戸駅』
二戸駅の駅舎は、良くなってたなあ。
新幹線が止まるせいで、きれいな駅舎になっていた。
もうかっている路線は、駅舎もきれいだ。
安代町の荒屋新町駅とは、雲泥の差だね、
駅舎にも経済格差があるんだなあ。

新幹線については、20分で3000円は高いだろ、と思ったけど、でも乗ってみると、気が変わった。
新しい車両は、やっぱりいいね。
足の置き場も広いし、椅子も快適。
各駅停車に7時間乗ったあとでは、余計に快適に感じた。

話は戻って、今朝。
例によって、最寄り駅を朝6時20分くらいに出発。
盛岡に近づいた頃は、さすがにちょっと体が痛くなった。
各駅停車も慣れたから、そう苦痛ではないんだけど、7時間も坐っていると、さすがにね。

各駅停車に乗っていると、駅ごとに車内アナウンスで駅名を言うわけだけど、その駅の名前を聞くと、今まで歩いてきた部分の記憶がフィードバックする。
駅名が、この徒歩旅行の歴史みたいになっている。
「ああ、この駅の所では、こんなことが・・・」などと考えたりする。

二戸駅に戻って。
駅の周りは開発途上のようで、かなり近代化しそうな様子だったが、でも地図で見ると、駅から少し歩いたところに中心部があるみたいだった。
それで歩いてみることに。
道が、だいぶ寂れてる。
道の舗装の仕方がいい加減で、昭和40年代みたい。
三輪トラックでも走ってそうな印象。

しばらく行くと、ちょっとした街。
と言っても、道路に沿って両側に商店があるだけだが。
ビジネスホテル(結婚式場も兼ねているらしい。ビジネスマン向け典型的ビジネスホテルではない)があるので尋ねてみると、満室とのこと。
結婚式場風ホテルは趣味ではないので、そのホテルの前の電話ボックスのイエローページでもう一軒だけあるビジネスホテルの番号を確認して、電話。
シングルはやはり満室だが、ツインの部屋なら、シングルの料金プラス1000円でOKとのこと。それに決める。

そのホテルは、市役所の近くにあるらしい。
道がよくわからないので、道路で野菜を洗っている(なぜだ? )おばあさんに道を聞く。

おばあさん、極度に驚く。
人に道なんて、尋ねらたこと無いんだろうな。
それにしても、どうして結構車の通りの多いあんな道端で、それも歩道なんて無い所で、野菜洗っているのだろうか?
台所は無いのか?

そのおばあさんが、市役所は丘のほうに登るのだと、教えてくれる。
ほかにも何か言っていたが、方言なので聞き取れない。
それで、丘のほうに登る。

丘を登ると、どんどん寂れた方向に行ってしまう。
迷ったことに気づき、散歩しているおじさんに再び尋ねる。
この人はまともそうな人で、わかりやすく教えてくれる。
だいぶ、方角がずれていたらしい。
「だいぶ、違うところに来てしまったなあ」と、何度もあきれられる。

迷いながら、なんとか市役所の近くに来たら、突然近代的な町並みになった。
二戸市とは、駅の近くが近代化、途中、昔ながらの街並み、市役所の近くが、またまた近代化、という街らしい。
人口2万7千人くらいの市なのに、中心部が3ヵ所あるのか?

ホテルに行く前に、パン屋を見かける。
ちょうどいいと思って、入ってみる。
中に入ると、不思議なことにパンがない。
南部せんべいとかは、置いてあるのに。
「あれ? 」と思って聞いてみると、一種類だけのパンにジャムなどをはさんで売る方式なのだそうだ。
店のおばさんの前には、ちょうどあのコーンにトッピングして売るアイスクリームの店があるじゃないですか、そのトッピング用の入れ物と同じものが10個くらいんでいる。

そこには、イチゴとかピーナッツバターとか書いてある。

初めて見る方式だ。
イチゴと、粒ピーナツと、オグラというのを頼んでみる。
すると、おばさんは水平に切れ目を入れた手のひら大の平たいパンに、それぞれ注文のペーストを塗って袋に入れてくれた。
1個130円かな。
あと、南部せんべいを買う。
本場のは、おいしいのだろうか?

それで、ホテルへ。

5時ごろだろうか。
朝から何も食べてないので、さっそくパン食べる。
これが意外にもおいしい。。

まず、パンがいい。
ちょっと固めで、もちろん自家製で、咬み応えがあっておいしい。
ジャム類も手作りな感じでおいしい。
結構当たりの店である。
もう一度食べてみたいな、と思うのだけど、なにせ駅から遠いからなあ。
難しいかな。

例によって、テレビは詰まらないので、持ってきた本を読んで、早々に寝てしまう。

夜中の2時ごろ目が覚めて、コーラ買いにホテル内の自動販売機までいったんだけど、ふと気がついたら、廊下の壁にダスティン・ホフマン主演の『卒業』のでかいポスターが張ってある。しかも、ポスターの文字が全部英語だから、アメリカ版のポスターなのだと思う。
変わったディスプレーだなと思ったら、自販機の前には、『ゴッドファーザー』のポスターが。
そのほか、あっちこっちに『七人の侍』などのポスターが張ってある。
ホテルのオーナーが映画好きなのだろうか?
翌朝、帰る時見たら、ホテルの入口には『風とともに去る』のポスターが張ってあった。
オーナーの人は、正統派の映画好きらしい。

ホテルは、ちょっと古いけど、まあまあである。

本について言うと、今回持ってきたのは、不動産登記法の本。
なぜ、そんな本を、と思うだろうけど、法律の本も読んでみるとおもしろい。
法律は、世の中の優等生と劣等性の戦いの歴史と思う。
優等生が法律をつくり、劣等生が抜け穴を探す。
優等生がまた法律をつくる。
劣等生が、また抜け道を探す。
その繰り返しのようだ。
なかなかおもしろい。


3月25日(木)

『二戸-諏訪ノ平駅(南部町)』
朝8時ごろ出発。
遅めだけど、別に急いでないし。
のんびり行けばいいわけだし。
天気予報では、平年に比べ6度くらい暖かい予想とか。
それでも13度くらいなんだけど。

外に出たら、風が強いため、ちょっと寒い。
毛糸の帽子を被る。
今回、ウインドブレーカを新調した。
ウインドブレーカなんて、どれも似たような性能だろうから、1分で選んだ。
アディダス製。
たまたま、ズボンもアディダス。
毛糸の帽子は、コンバース。と言っても、ごく普通の茶色い毛糸の
帽子にコンバースのマークが付いているだけ、という感じだけど。
靴は、例によって茶色のワールドマーチ。

ウインドブレーカは、この日着てみたんだけど、すごく布地が薄い。
「おいおい、こんなに薄いのか」と驚いたけど、この日の気温を考えると
、そして歩くということを考えると、まあちょうどいいかという気もする。
結局のところ、この薄さでちょうど良かったみたい。
適度に汗ばむくらいだった。
もっと厚地の布だったら、暑すぎたかも。

気温は例年比で高めらしいんだけど、風が強いので、寒いことは寒い。
さっそく、毛糸の帽子を被る。
目の前を小柄なおばさんが歩いている。
上下、黒のウインドブレーカ。背中には黒いデイパック。
紫の毛糸の帽子を被っている。

なんかこちらの格好に似ている。
一体何をしている人なのだ?
飲み屋のおばさんが、朝早く出勤か? とも思ったが。
しかし、怪しげな服装。
他人から見ると、自分もこう見えるのかと、ちょっと嫌になる。

だから、こちらとしても近くを歩きたくはないのだけど、狭い道でどうしようもない。
おばさんはどこまで行くのか、どこまでもこちらの5メートルくらい前を歩いていく。
まさか徒歩旅行者じゃないよなあ、と考える。

十字路で4号線に入る道を地図で探していたら、いつの間にか、ウインドブレーカのおばさんはいなくなった。

で、4号線に。
今思い出して書いているんだけど、あんまり記憶が無い。
結局、歩くことは単調だから。
特に何もないと言えば、何も無い、かな?

4号線もここまで来ると、寂れた国道っぽい。
主要国道の面影は無いな。
仙台あたりの4号線は6車線だったりして、交通量もすごいけど。
このあたりでは、交通量もたいして多くは無い。
周りに、あまり建物も無いし。
周囲は空き地が広がっている感じ。
寒い。風が強いし。
そして、ほこりがすさまじい。
さらに、排気ガス。

主要国道は、つくづく歩くのには向いていない。
アスファルトは、膝に悪いし、国道は歩くところじゃないな。
最初から、徒歩旅行者なんて想定はしていないだろうけどさ。

途中、歩道が無い所は危ないし。
久しぶりにアスファルトを歩いたせいか、足にマメがでそうだったので、休憩して靴下を脱いで、足裏をもむ。
足を乾燥させて、血行を良くすることが、マメを防ぐ秘訣らしい。

でも、天気は良いので、気分はいいんだけどさ。


『青森、青森! 』
おそらく10キロくらい歩いたところで、県境。
今回は、デジカメを持ってきたので、県境の看板を撮る。
岩手県に入った時は、滑り止め用の砂入れの箱に書かれてあった岩手県の文字で、県境を確認した。
今回は、ちゃんと道路の看板である。

ついに青森・・・
感慨深いものがあるな。
宮城県白石市からではあるけど、一応本州最果ての地だよ。

県境を越えた所に、ガソリンスタンドと店が集まっている。
その辺のベンチで休む。
風が冷たくて、歩く気になれない。


『三戸町』
三戸町に来たところで、4号線に完全に歩道が無くなった。
歩くことはまったく想定していない道であり、とてもじゃないけど危険すぎて歩く気にはなれない。
地図を見ると、三戸町の町中を通る道がある。
そこを行って、また4号線に戻ることにする。
三戸町は田舎のようで、道には人通りも無い。
こういう所のほうが歩くのにはよい。
見知らぬ人は、「あ、知らない人だ」と、わかってしまいそうな小さな町だな。
幼稚園年長組みくらいの男の子が、飴を食べながらやってくる。
ニコニコしながら近づいてきて、「こんちわー」とか言って行く。
まあ、こちらは笑うしかないな。

途中、、道がよくわかんなくなって。
なにせ目印になるものが無くて。
地図見ても、どこ歩いてるのかよくわかんないんだよなあ、これが。
結局、間違ってなかったんだけど。

すごい広いリンゴ畑を通る。
さすが青森。
おじさんが、剪定かなにかしていた。

諏訪ノ平駅というところで終了。
午後3時20分。
全行程7時間半。
久しぶりにしては、まあまあの時間かな。
でも、歩いている途中は、特筆する出来事は無いな。
ただ、歩いているだけだからな。

でも、最後のほう、ちょっとだけウォーカーズ・ハイを体験できた。
ランナーズ・ハイみたいなもの。
無念無想の心境というか。
気がついたら、2時間くらい歩いている感じ、というか。

もう一駅行けるかなとも考えたけど、次の駅までは6キロある。
そうすると、夕方5時。
3月の青森だと、さすがに風が冷たそうな気がするので、やめておいた。

ごみごみしたうらぶれた住宅地の中にあるにしては、きれいな駅舎。
電車は20分後にくるというのに、待っている人は誰もいない。
平日の夕方だからな。
駅舎の中でウロウロしていたら、自転車に乗った青年が駅の中をのぞいていった。
この駅は、人が待っているのが珍しい駅なのだろうか。
中は結構広いんだけどな。


『八戸』
電車で八戸へ。
青い森鉄道は、新幹線の終点の八戸までしか行かない。
地図を見ると、あと二駅行った本八戸駅が主要駅のようだったので、そこまでJR在来線に乗っていく。
降りてびっくり。
全然都会ではない。
人口25万人の駅とは、とても思えない。
これなら北上市の駅前なんかのほうが都会だ。
盛岡市の駅前なんて、すごい発展振りだったのに。
どうなってるんだ、八戸は。
店すらあまりないので、駅の中の店でパンを買って、駅前のビジネスホテルに泊まる。

またまたテレビ見るんだけど、すぐ飽きる。
きょうは携帯電話で、インターネットをしてみる。
携帯暦は長いけど、ちゃんとインターネットにつないでみるのは初めて。
これが意外にいい。

反応も結構早いし、文字であれば画面も見やすい。
悪くない。
なんだよ、携帯でインターネット、大丈夫なんじゃないのと、初めて認識する。
徒歩旅行の時は、ノートパソコン持ってこようかとか、PDAにしようかとかいろいろ考えたが、これなら携帯で十分だ。

2時間くらい、ネットをしてしまう。
おもしろいんだけど、パケット代が怖い。
もう今や、インターネットはテレビよりはるかにおもしろいと言える。

これから金持ちになるのは、売れている芸能人ではなくて、ネットで何かする人になるのではないだろうか。
でもって、テレビ用の芸能人なんて、そのうち存在しなくなるのではないだろうか?

などと考えて、寝る。

徒歩旅行に出発する前は、やろうかやめようか考えたんだけど、やっぱり着てよかった。
単純に旅行は楽しいし、徒歩ならさらに楽しい。
来る前は億劫だけど、やってみると、やはりおもしろい。

うちに帰ってから、例によって一日くらいのどが痛くなって、声が変になっていた。
車の排気ガスが、いかに体に悪いか、だな。

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