膣前庭
膣前庭(ちつぜんてい)は、割れ目の内側で小陰唇に囲まれた部分です。指で広げないと、見えません。膣前庭には、尿道口、小前庭腺、膣口、大前庭腺がみられます。

 動物の交尾では、オスの性器がメスの性器に挿入されます。
 動物たちは、手を使うことができないので、メスの性器は、オスの性器を受けいれやすい形になっています。 人間も動物の一種であるので、同じように、女性器の割れ目は、女性の膣口へ、男性の陰茎を挿入しやすいようになっています。
小前庭腺は、多数の微小粘膜腺でわずかに粘液を分泌します。穴が開いているため、内部で性感染症に伴う細菌などが繁殖してしまう恐れがあります。
大前庭腺(バルトリン腺ともいいます)は、膣口の両側にあり、小豆くらいの大きさの分泌器官につながっています。性的に興奮すると、前庭球(海綿体)が充血し膨張するため、分泌器官を圧迫し、うすい乳白色の粘液が分泌され、膣口のまわりをぬらします。粘液でヌルヌルとなることにより、性交時の痛みを和らげ、男性の陰茎をスムーズに膣内へ挿入しやすくなっています。
 女性の外性器は、非常に入り込んだ構造になっており、様々な小さい腺(穴)の中に、性感染症などの細菌が繁殖しやすい構造になっています。そのため、自浄(じじょう)作用という細菌の侵入を防ぐ防衛機能を持っていますが、いつも清潔にしておくことを心がけましょう。トイレなどでは、生殖器官に雑菌が入ってこないように、前(膣側)から後ろ(肛門側)にふくようにしましょう。
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