6.フェラチオで病気が移る?
最近、フェラチオによって、淋病にかかる人が急増している。女性ののどにすみついている淋菌が、フェラチオによって男性のペニスにうつるのである。
昔から、淋菌がのどにすみつく、「淋菌性喉頭炎」と呼ばれる病気があることは、よく知られていた。しかし、10年ほど前まで、その症例は少なく、フェラチオによって、男性に淋病が伝染することはほとんどなかった。
昔の淋菌は、もっぱらペニス、膣、直腸など、湿った温かい粘膜で繁殖し、外気にさらされると、長くは生きていけなかった。そのため、のどに住みつくケースは少なく、フェラチオ感染の例はめずらしかったのだが、最近は菌が進化して、空気に対する耐性を獲得し、のどに定着する菌がふえてきたのだ。
現在では、淋菌感染の8割はフェラチオによるものというから、恐ろしい事態である。かつ、その感染力は強く、1回のフェラチオでも80%の確立で感染するという。
そして、淋菌におかされたペニスをほかの女性がフェラチオすると、その女性ののどが淋菌におかされる。やっかいなのは、のどに感染した女性は、自覚症状がほとんどないこと。のどの痛みを訴えるケースさえまれで、自分がキャリアだという認識もない。そういう女性が次々と性交渉を持ったり、風俗店につとめると、淋病の輪がどんどん広がっていく。現在、風俗店のほぼ100%が、生フェラサービスを行っているが、これは淋病に関しては、コンドームなしでセックスをしているのにも等しい。
「淋病なんて、たいした病気ではない」と思っている人もいるようだが、その認識はいささか甘いといわざるをえない。悪化すると、男性は輪精管がふさがり、生殖不能になる恐れがある。
女性は骨盤内に炎症を引き起こし、発熱、腹痛の原因になる。また、卵管をふさぐこともあり、不妊症の原因にもなる。
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