5.尖形コンジローム
[病原体]
乳頭腫ウイルス・ヒトパピロ−マウィルス
ヒト乳頭腫ウイルス6型、11型
[感染経路]
性交、手や物に付着したウイルスからも感染することがある。
[症状:男性]
潜伏期間は3〜8ヶ月ほど。
感染後、数週間から2〜3ヶ月を経て、陰茎、尿道口、陰嚢、肛門の周囲にブツブツとしたデキモノができて、それが次第に大きくなる。亀頭と陰茎の中央にある溝(環状溝)にササクレのような腫瘍ができ、増えていく。局部はやわらかく、薄い赤い色で痛みはない。放っておくとさらに増殖し、一部が壊死し、悪臭を発するようになる。
[症状:女性]
潜伏期間は3〜8ヶ月ほど。感染後、数週間から2〜3ヶ月を経て、大小陰部の内側や膣口、肛門の周囲に先のとがったイボ状のデキモノができる。かゆみと異物感あり。放っておくといくつか固まって白いカリフラワー状態になることも。まれにオーラルセックスで咽頭にできることもある。このウイルスは子宮癌になる原因のひとつとも言われているので、子宮癌検査も受けておいた方が良い。
[治療]
治療には外科的療法と薬物療法があり、外科療法には、メスによる切除、液体窒素による凍結療法、電気焼灼、レーザーメスによる蒸散法などがある。薬物療法には、ポドフィリンチンキ、5−FU軟膏、ブレオマイシン軟膏などの局所塗布を行う。妊婦の場合には、薬剤の胎児への毒性から、外科的療法が選択される。治療費や治療期間は症状の程度と治療法により変わるが、10日から数ヶ月。保険が効く。
なによりも清潔を心掛けることが大切。徹底的に治さないと、再発する可能性大である。
[その他]
尖圭コンジローム自体は、良性の腫瘍であり、自然に治癒することも多いすが、子宮頸部癌、陰唇癌との関連が考えられている。
包茎の人の発病率が高い病気である。
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