15.伝染性単核症
[病原体]
EBウイルス
エプスタイン-バーウイルス
[感染経路]
キス、経口(飲み物の回し飲みで感染した例もある)、だ液
[症状]
潜伏期間は約35日。
発熱、のどの腫れや痛み、頸部リンパ節(首のリンパ節)の腫れが1〜4週間続く。
皮膚の小さな吹き出物や、関節痛なども。また伝染性単核症の患者の半数で、脾臓の腫れが見られる。脾臓の破裂が伝染性単核症の患者の死因となることがまれにあるので、脾臓の破裂を防ぐため、おなかに圧力や衝撃がかかるようなこと(重いものを持ち上げたり、体がぶつかることのあるようなスポーツ)は発病後2ヶ月は避けること。
[治療]
自然治癒してしまうことがほとんど。高熱やのどの痛みなどには非ステロイド系消炎鎮痛剤を服用する。
[その他]
EBウイルスはヘルペスウイルスの仲間で、全世界に分布し、成人の80〜90%が感染している。だが、中年以降のほとんどの人が抗体を持っているため、発症することは稀。思春期から青年期の若者には、抗体を持っていない人が多く、感染、発症しやすい。EBウイルスの感染による伝染性単核症の症状が4ヶ月以上続くことは、ほとんどないが、6ヶ月以上続くことがあれば、慢性EBV感染症と呼ばれることもある。
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