米沢市医師会健康メッセージ   トップページに戻る

糖尿病の脳血管障害  三友堂病院脳神経外科 新宮 正

私たちの脳は、体重の2%たらずの重さしかありませんが、酸素は20%、ブドウ糖は25%を消費する大食漢の臓器です。

血管はこれを淀みなく脳に供給しており、血液が脳に行かなくなると10秒で意識がなくなり3分後には脳細胞が死んでしまいます。

脳梗塞は、脳血管の一部がつまって起こり、起こった場所によって手足の麻痺や言語の障害、視野の欠損などさまざまな症状が

でてきます。脳に対する血液の流れが悪くなると認知症の原因にもなります。脳は一度壊れると再生しない特殊な臓器ですので

予防が大切です。「ヒトは血管とともに老いる」と言われています。糖尿病は高血圧と並んで、血管の老化を促進するとても危険な

病気です。糖尿病の予防と治療につとめて血管の老化を防いで若々しい健康を維持して人生を楽しんでください。

広報よねざわ 平成22年2月15日号掲載