米沢市医師会健康メッセージ   トップページに戻る

糖尿病の治療  米沢市立病院 八幡芳和

前回のお話のように、日本人に多くみられる糖尿病は膵臓のB細胞から分泌される

インスリンというホルモンの不足が基本になり、更年期障害の治療と同じくホルモン補充療法です。

最近の遺伝子組換工学の進歩で、超速効型から持効型(超持続型)と今までになくインスリン注射製剤の

種類が増えて患者さんの状態に応じて医師が選択します。また膵B細胞のホルモン分泌刺激剤である飲み薬は

直接代用品でないため、重症例や妊産婦には使用できない場合もあります。また肥満している人が多いことから、

注射したインスリン製剤を効きやすくする薬、小腸からの糖分の吸収を遅くする薬など、多数の補助薬もあり、

治療法のアレンジに工夫が必要です。いずれにせよ、膵B細胞の働きを抑制しないように食べ過ぎないこと、

しっかりした運動や、肥満にならないことが肝要ですが、血糖のコントロール状況と合わせ、できるだけ自分に

とって長続きする治療法を主治医の先生にご相談ください。

広報よねざわ 平成21年9月15日号掲載