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糖尿病について  さの医院 佐野隆一

 糖尿病とはインスリン不足により血糖値(血液中のブドウ糖濃度)の高い状態が持続する病気です。

原因は遺伝因子、加齢と生活習慣因子(食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、ストレスなど)です。

2007年の国民健康栄養調査では糖尿病を疑う人890万人、可能性を否定できない人1320万人と

推計され、糖尿病・糖尿病予備軍ともに年々増加しております。糖尿病の増加は世界的にも深刻で

2006年に国際連合は11月14日を「世界糖尿病デー」に定めました。

 糖尿病の初期には症状がほとんどないので、糖尿病神経障害、網膜症、腎症や動脈硬化症(心蔵病、脳卒中)などの

合併症で初めて気付かれることもしばしばです。我が国では糖尿病性腎症による透析導入患者は1年間に1万6千人と

原因の40%を占め、置賜地方でも透析患者の増加が問題になっています。糖尿病の治療は食事療法と運動療法が基本です。

糖尿病療養指導士とのチーム医療により、発症早期からグリコヘモグロビン(HbA1c)を6.5%未満にコントロールすることが

合併症予防に効果的とされています。

広報よねざわ 平成21年8月15日号掲載