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「子宮頚がん」は検診とワクチンで予防できます 産科婦人科島貫医院 島貫洋利
子宮がんには「子宮頚がん」「子宮体がん」と二種類ありますが、最近20代30代の女性に急増中の
「子宮頚がん」はヒトパピローマウイルス(HPV)という性行為によって感染するウイルスが原因であることが
わかっています。一度でもセックスの経験のある女性は誰でも感染の可能性があります。感染しても
自覚症状はなく、ほとんどは1〜2年以内にウイルスが自然に消えますが、ごく一部は感染が長引き、
細胞に変化が起きて「前がん状態」を経て「がん細胞」に変化してしまうわけです。通常ここまで進むのに
感染してから約5年〜10年かかり、その確率は千人に一人ともいわれております。一方HPV感染予防法として
性交体験前の段階で「ワクチン」を接種する方法が有効で、すでに欧米では広く行われており、日本でも
近く承認される見通しです。このように十代で「ワクチン」を使用するか、二十代になったら定期検診を受けることで
「子宮頚がん」は確実に予防できるのです。日本の検診受診率はまだ20〜30%(欧米70〜80%)です。
二十歳になったら公費で助成されます。是非検診を受けましょう。
広報よねざわ 平成21年4月15日号掲載