米沢市医師会健康メッセージ   トップページに戻る

 「産科医療保障制度」が始まります   産科婦人科さくらクリニック 新野隆宏

「元気で健康な赤ちゃんが生まれてほしい。」お子さんを待ち望む方は誰もが願うことでしょう。

私たち産婦人科医や医療スタッフの願いも同じです。医学の進歩や生活環境の改善により

世界で最も安全なお産のできる国の一つとなりました。しかし医学が進歩しても脳性麻痺は減少せず

日本でも千人に2人程度の割合で生まれてきます。平成21年1月1日から「産科医療保障制度」が

始まります。この制度は生まれた赤ちゃんの中で不幸にして脳性麻痺となった方と家族の経済的負担を

救済するための制度です。さらにその原因の分析を行い将来の脳性麻痺予防や産科医療の向上に

つなげることが目的です。これに伴い健康保険等から支払われる出産育児一時金がこの保障の掛金として

三万円増額の予定になっておりますのでお産される方の負担が今までより増えることはありません。

まれに起こる脳性麻痺ですがそのお子さんと家族を少しでも救えるように考えられたシステムです。

是非ともご理解ご協力をお願いします。

広報よねざわ 平成20年11月15日号掲載