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白内障について よねざわ眼科 平田 勲
白内障は水晶体の混濁によって視力が低下する病気で、最近の高齢化社会の進展に伴い増加してきている
眼の病気の一つです。原因の詳細は不明ですが、加齢性変化が重要な要因と考えられており、糖尿病や栄養障害、
紫外線の被爆等により症状の進行が早まることがわかっています。
治療は、症状が弱い場合は経過観察を行いながら点眼や内服等の薬物療法を併用し、症状が強くなった場合は
必要に応じて手術を行います。薬物療法は症状をある程度抑えることはできますが、1度濁った水晶体をもとに戻すことは
できません。手術は、1部の例外を除き、局所麻酔で行います。水晶体のうの前面を丸く切り取った後、混濁した水晶体の
皮質と核を乳化吸引除去し、残った水晶体のうの中に眼内レンズを挿入して水晶体の再建を行います。手術後は、患者さんと
相談して決めますが、遠方あるいは近方のどちらかは裸眼で良く見えるようになりますが、状況に応じて眼鏡の装用が必要になります。
手術を受ける時期については、運転免許の更新などがきっかけになることもあります。本人が思っている以上に視力が低下している
ことも多いので、QOL(生活の質)を高めるためにも眼科医の定期検査を受けて相談していただきたいと思います。
広報よねざわ 平成20年7月15日号掲載