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 腰部脊柱管狭窄症 ご存知ですか? 

 平成16年国民生活基礎調査の有訴率では、腰痛を訴える人の数が65歳以上では男女とも第1位になっております。

その中で高齢化社会の到来により腰部脊柱管狭窄症の患者数は、年々増加傾向にあります。

 先日、有名な某テレビ司会者がこの疾患で手術を受けたこともありご存知かと思いますが、

この疾患に特徴的なことは間欠跛行(かんけつはこう)の出現です。すなわち歩きはじめて1,2分から10分間そこそこまでは

何とか歩けるが、次第に腰や足・下肢が痛んできたりしびれてくる、あるいは足に力が入りにくくなってくる(脱力感)。

しかし、腰を前かがみにして休んでいるとまたふつうに歩きはじめることができる。そのような症状が特徴的です。

他に尿や便の調節が困難だったり会陰部の異常感覚などの症状も見られます。

 加齢などの様々な原因によって脊柱管に狭小化がおこり、中を通っている神経が圧迫され、

それに伴う神経組織血流の低下を生じることによって発症すると考えてられています。

 治療は保存的治療が基本で、薬物療法・装具療法・神経ブロック療法が行われます。

満足できる効果が得られない場合や病態・症状の種類や重症度により、手術治療が勧められます。

 整形外科医を受診し、よく相談されることをお勧めいたします。

舟山病院整形外科  中村 武

広報よねざわ 平成19年10月15日号掲載