タヌキの冬の生活痕跡


 大雪が1月に降り,雪上トレースも一時中断となった。かんじきを使って再開できたのは2月の末。キツネは相変わらずひょうひょうと田を濶歩している様子。タヌキは廃屋の床下に居をかまえ,雪がとけた堤や湿地で餌をさがしている。この時期にはため糞が観察しやすい。               

                                                            田の中央を行くキツネの跡                                                                                                                                                                                   

                          人が住まなくなった廃屋の床下から,毎日同じルートで山まで足跡が続く。                                                                                                                                                                                                                                                                                              

                                                   

 四方から足跡が続き,追ってくると結局湿地にたどりつく。水を求めてか。餌が多いのか。                                                                                                                                                                             


 タヌキのため糞の分布を把握しようと,3月中旬,学生5人とともに220haほどの範囲に入り,ため糞の位置を地図上にプロットする調査を行いました。夏でもみつけられるように近くの木には赤と黄色のテープを巻つけました。

 結局15箇所で糞がみつかりましたが,見落としも多いのではないかと思います。

 観察を続けていた巣穴では周りにみごとな雪のトンネルを作って生活している様子です。巣穴から5mほどのところに大きなため糞場があり,さしずめパーソナルトイレといった感じです。