不思議体験


私は「霊感体質」まではいかないんだろうけど過去に結構不思議な体験をしたことがあった。
独身時代は金縛りはお得意さまだった。部屋に入ると「ん。。。この部屋いや〜な雰囲気がする」
っていう程度の気配は感じることがあった。
今はまったくといっていいほど、そんな体験をすることも
なくなってしまったけど。
結婚・出産するとそういう霊感なるものは、なくなってしまう人が多いという。
私もその一人だったのかもしれないけど。。。その中から、印象に残っている不思議なちょっとコワイ体験を
書いてみようかと思う。これらの出来事は全てノンフィクションです。



真夏の夜の怪


あれは確か高校1年の夏休み最後の日・・
スポ根少女だった私の夏休みは、毎日部活に追われていました。
私の所属する卓球 部は、ハードな夏合宿と練習で明け暮れるため夏休みの最後の日は
「宿題休み」というおもしろい休暇がありました。
 

当然一夜漬けを決行した私は、朝型ほっとして眠りにつきました。  
どのぐらいの時間が経ったのか・・・うとうとしてきた時、突然金縛りに襲われ ました。
「あっ・・金縛りだ・・誰かを呼ぼう・・おかあさ〜ん・・」
身体はびくとも動かず声も出ない・・もがけばもがくほど動かない・・・  

その時、私の部屋のドアがす〜っと開き誰かが入ってくる気配・・
あきらかに誰かが入ってきた気配。動けないのに目だけはそこを追ってしまう・・  
入ってきたその人は、顔が確認できない・・黒い人影だけがぼんやりと視界に入る。
怖い・・・ ところが部屋に入ってきた彼女は
布団から右手を出したまま眠ってしまった私のその右手の上に
・・
なんと腰をおろした・・・

 何故女性だとわかったか?って・・・

私の右手のひらに腰をおろした彼女のなが〜い 髪の毛が確かに触れたから・・・
きゃああああ〜〜〜〜〜。。でも声は出ない・・・
とうとう顔が確認できないまま意識がす〜っと薄れて・・
気がついたら 朝になっていた・・・・




真冬の夜の怪

それは、まだ純粋なかわいい中学一年のことでした。
当時、2階の部屋には私一人だけで両親も弟も下の部屋で寝ていました。
 ある日の夜中、ザクザクザクという音がして目が覚めました。
(ザクザクという音はスコップで雪をつついて崩している音です。)

その頃は雪が多く、特にうちの父は典型的な夜型人間だったため
夜中に仕事をしたり
夜中に屋根の上の 雪降ろしをするのが得意な人だった。
それゆえ微塵にも不思議だとは思わず「あ〜、また 夜中にやってるなぁ。。ご苦労なことだ〜」
とお気楽に考えまた、うとうとした。


しかしザクザクという音はいっこうに鳴り止む気配がない。。。
ちょっと不思議に思っ、て出窓を開けておもむろに「おとうさ〜ん、いつまでやってんの? まだやるの〜?」
と呼んだ。
私の部屋からは姿が確認できない場所の為 返事がくるのを待っていた。
 ところがいつになっても返事は返らないどころか、ザクザク・ズズズ〜っという音は繰り返される・・
「まったく、いつまでやってんだろう・・」はたと我にかえって驚愕の事実に気がついた。。。

 きゃああああ〜〜〜〜〜〜〜
今晩父は出張泊まりで家に居なかったんだ〜・・・
「じゃあ、じゃあ・・屋根の上に居るのはだれ〜〜〜?・・・」 途端に恐怖が襲ってきて・・
下の母親のところに駆けこみ
「屋根の上に誰か いる〜〜」半べそ状態で訴えた。

母は一応2階まで様子を見に行ってくれたがすぐに「雪の溶けて落ちてくる音でしょう」
と恐怖心を煽らないように言った。「ちがう〜。雪の溶ける音じゃないよ〜」
長年雪を経験しているのだ。その違いぐらいわからないわけはない。

 結局、真相はわからずそのまま母親と一緒に寝た。とてもその日は2階には戻れな かった。

 何年かして、霊感の強い友達にその話しをしたら「お父さん、よっぽど 雪降ろしのことが気になって
抜け出してきたんだよ」
っていともあっさりと言われた。

つまり、生き霊として雪を片付けにきた・・・と。
はい、父は今も健在なので確かに幽霊ではなかったのでした(爆)
真相はもう迷宮入りです。それにコワイので知らなくてもいいかなぁ〜なんてね。


ちょっとだけホロリとする話

それは、私が短大生の時だったと記憶しています。休みのたびに帰省していた私は夜、
下の茶の間でくつろいでいました。
母と二人でTVを見ながらのんびりとしていました。
私も、母も斜めの角度から廊下が見える位置にいました。 実家の廊下は玄関から真っ直ぐ突き当たりが
トイレという間取りでした。
廊下と、茶の間の襖は開いていました。

車の音がしたので、いつもの通り仕事で出ていた父が帰ってきたと思い さほど気にもとめていませんでした。
玄関からなんとなく人の気配がして、黒い人影が廊下を通過したのを見ました。
父は玄関から入るとトイレが真っ直ぐなので茶の間に顔を出さずに先にトイレに行く事があり
それもいつものことと母も私も気にせずにTVを見ていました。

ところが・・・・ほどなくして玄関から「ただいま」って父が入ってきたのです。
私と母は思わず顔を見合わせ「えっ・・じゃあ、今ここを通過したのは・・」

きゃあああああ〜〜
怖くてキッチンには行けず父に「見てきて〜」と頼み、家中見てもらったけど
誰もいるわけはありませんでした。その場は、なんだったんだぁ〜?
というかんじで終ったのですが・・・


 それから間もなくしてTELのベルが・・・母がTELで「えっ・・亡くなったの」と絶句しています。
病気療養中の母の友人が亡くなったとのこと。

しかも時間を逆算すると遺体が病院から自宅に運ばれる時間が
私達が丁度人影を見た時間ぐらいだったのです。。。

家の前を通った時に「きっと挨拶にきてくれたんだねえ」と・・・
ちょっと、しんみりのお話しでした。



ミッキーマウスの怪


これも短大時代の話です。当時、学校の寮に入っていた私は
すでに金縛り体質が強くなっていたのでいや〜な雰囲気の日の夜は、
家では必ずラジオをつけっぱなしで寝ていました。
なんとなくリアルタイムで流れているラジオの音で安心していました。

しかし、その寮の部屋は3人部屋でしかもすごく狭かったので
さすがにはた迷惑を考えて、なるべく控えていました。その日もラジオを消して
眠りについたのですが
いつもの重苦しい雰囲気がやってきて、そしていつものように
金縛りがやってきました。

慣れとは恐ろしいもので、それほど慌てる事もなくじっとしてればそのうちおさまるだろうと
思っていましたが
ちょっと長くてなかなかとけません。

う〜ん。。。頭の中では、「ラジオつけなきゃ」「電気つけなきゃ」
と思っているんだけど、なかな身体は動きません。その体勢のまま、それでも強引にスタンドに
手をのばした私は、自分の感覚ではスタンドに届いたような気がしたのです。
「あ、届いた。よかった。スイッチを・・」とスイッチの方に手を伸ばした瞬間
スタンドに立てかけてあった、マスコットのミッキーマウスの人形が
私の手を「ぎゅっ〜〜」と握ったのです。

きゃああああああ〜〜〜〜〜〜〜
声にならない声をあげて振りほどこうとする私。

このあとたぶん意識がなくなって。。気がつくと明るくなっていました。

次の日も、何度もしげしげとその人形を眺めなんで、これが私の手を握ったんだろう。。。と
不思議でし方がありませんでした。