2001年モンテディオ山形
独断観戦記

        

 3月31日(土)14:00〜
 vs 水戸ホーリーホック 
山形
 3
前半 水戸
 0
後半

前日まで数日間、雪が降ったり止んだりの心配な天気が続き、またしてもカラーボールの登場かと
誰もが思ったに違いない。しかし当日は快晴とまではいかないにしても試合の時間帯だけ、
雨も雪も落ちてこない恵まれた開幕となった。開幕に先がけて、セレモニーが行われた。

金森理事長(副知事)の挨拶や、今年からチーム公式ソングに決まった「Oh!Dio!」がお披露目。
(覚えやすくてノリもよく、みんなに唄える曲に仕上がりました)
モーターパラグライダーによる試合球の投下。(これは初めてあんなに間近で見たので、かなり
インパクトがあった)国家斉唱も山形出身のミュージシャン・山口岩男さんと、なかなか凝った演出で
コンセントレーションは高まってくる。国家斉唱が終わったと同時にバックスタンドに陣取ったクラージュ&
周辺のサポーターからブルーをベースにモンテカラーの紙テープが放たれる。なかなかいい感じ♪

いよいよ記念すべきモンテディオ2001年ホーム開幕のキックオフ。
開始28秒岳也がドリブルで持ち込みシュート。GKセーブするも、ボールは前に。すかさず詰めていた
大島がうまく浮かせてループ!見事に決まり先制!!何がなんだかわからないうちに1点を先取した
モンテディオはいきなり活気付く。出鼻を挫かれた形の水戸は、一方的に山形にボールをまわされる。

モンテディオは攻撃の手を緩めない。面白いようにパスがつながりいい形を作る。圧倒的にボールを支配
する。そして前半10分、CKのチャンス。佐藤悠介が蹴ったボールをニアサイドの岳也がこれまたお見事
のどんぴしゃヘッド!2点目get!沸き返るスタジアム。喜び叫ぶサポーター。
(ああ・・なんて久々に見る光景(;;))

前半は2-0で折り返し、その後も終始山形ペースで試合は進む。
追加点が欲しかったが、なかなか点が入らずにいた後半31分随所に光るプレーを見せている佐藤悠介
が、左サイドからドリブルで切り込み、水戸ディフェンダーをかわして難しい角度からの左足シュート!!
ゴール右上に見事に決まり、駄目押しの3点となった。

しかし、今年の山形。ラスト5分でなにやら必ず見せ場を作ってくれる(^^;ゞ
これはあまりいただけないのだが。。。今回はGK克美。
試合終了かと思われたロスタイムでの出来事。ペナルティーエリア外で手を使ったということで、一発RED
の危機。バックスタンド側からだと、一瞬何が起こったのかわからなくてザワザワするも、退場だということが
わかるや否や、交代枠を全部使い切っていたことがわかっていたので、誰がGKやるんだという声に変わる。
高さから言ったら鷲田かな?なんて思って見ていると鷲田が動いたので、やっぱり鷲田かと思っていたら・・・
な、なんとFWの大島へユニを渡すではないか。驚くまもなくとにかく、ここをおさえないことには完封がなくな
ってしまう。緊張の一瞬だ。かなり危ない位置でのFKをナイスセーブ!その後もナイスキャッチで見事代役を
果たした大島は山形サポーターに「大島キング」を何度もコールされる。

克美の飛び出しは、今年の超攻撃的なサッカーをやる上で必要不可欠な行為だったと思う。
時にはスィーパーの役目も求められるわけで、決して責められないと思う。

総体的な感想は、ラインの押し上げがとにかく高い。これは最後の最後に今日のような(克美が飛び出し
すぎるというような)リスクを多少は伴うかもしれないが、引いて守ってじっとしているのと、どっちが好きかと
いったら答えは明確。なにより選手個人個人のボールに対する執着心が素晴らしい。転んでもボールは足で
キープ。そう簡単に相手には渡さない意気込みだ。こぼれ球は積極的に拾いに行く。とにかく足が止まってい
ない。よく動く。スタミナがないと出来ない。

最後にヒーローインタビューで佐藤悠介が答えたあの言葉に感動だった。「今はチーム状態がいいので、
どことやっても負ける気がしない」 なんて頼もしい若武者達なんだろう。神々しく凛々しく若い力はどこまで
引っ張っていってくれるのだろう。開幕4試合、負けナシだ。そんなことを思いながらスタジアムを後にした。
爽やかな3月の最終日だった。(4月3日 記)



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